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イラクからの家族

2007年11月09日


戦火にあえぐイラクで生まれつきの重い心臓病で苦しむ5歳のサジャド君、2歳のアリアちゃんが国立循環器病センターで手術することとなったため、今年5月からおおさか・すいたハウスに宿泊することになりました。
言葉も通じない異国の地で、子どもの手術という大きな出来事を迎えるご家族は不安に違いないので、ハウスではゆっくり自宅のようにくつろいでいただこうとボランティアおよびスタッフで温かく迎えました。
言葉の隔たりに苦慮したボランティアの方の考案でアラビア語のレッスン教室をハウス内で行ったり、逆にイラクの方に日本語を教えたり、互いの国の料理を作って交換したりなど交流を図りサジャド君とアリアちゃんの両親は3ヶ月間、ハウスで過ごされました。
無事に手術も終了し、元気になったサジャド君とアリアちゃんのイラクへの帰国日が決まりました。その前日に日本での思い出を少しでも持ち帰っていただこうと日本万国博覧会記念機構の協力のもと、万博公園で楽しんでいただくための企画をたてました。
NPO「野と森の遊び文化協会」のメンバーから水鉄砲をプレゼントされ、汽車型電動自動車「花ぽっぽ」で万博公園を一周しました。猛暑にも関わらず大はしゃぎする子どもたち、水鉄砲で子どものように楽しむお父さんたち。退院直後とは思えないぐらいに元気いっぱいのサジャド君とアリアちゃん。その光景を嬉しそうな眼差しで見守るお母さんたちも、つかの間の日本での一日を満喫されたようです。

いよいよハウス出発の日。「また日本に来たい。ありがと」と言って元気になったサジャド君とアリアちゃんはイラクに帰っていきました。あっという間の3ヶ月間でしたが、さまざまな交流をしながらご家族を支援することができ非常によかったです。今後もハウスを必要としている方の支援を続けて参ります。