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STORY20

娘の付き添い生活を
経て感じた
ハウスの必要性と
支援の想い

ハウス支援者

山口 幸子さん 莉穂さん

病気と闘う娘を持つ
母親として
ハウスへの想いとは

私の娘は小学4年の時に、小児がんの一種、横紋筋肉腫という病気が見つかりました。
すぐに子ども病院(当時は須磨)を紹介して頂き、次の日から即入院という生活が始まりました。
仕事をしていましたが、3か月休職し、朝10時~20時まで毎日病院に通いました。
付添い生活は決して楽な事ではありません。
子どもは放射線や抗がん剤をする毎日、薬が入った後はぐったりしています。見るのも辛い、寝ている姿を見ているだけでした。
当時娘と同じ病気の子がいなくて情報を共有できる親御さんもいなくて不安でいっぱいでした。でも病気は違っても付添いしているママたちとお話する事で、少しずつ気持ちが楽になりました。
なんせ長い入院生活です。親が不安な顔をしていると子供に伝わってしまう。だから笑顔でいよう!泣かずにいよう!ずっと思っていました。
それが逆に子どもに不安を与えている時もあったのかなと…
病院から家までは車で20分強位、下の子もいたので毎日帰っていたけど体調によっては泊まってあげたいと思う日もありました。当時のファミリーハウスは予約が必要で、空きがない程でした。
現在は子ども病院がポートアイランドに移転になり、マクドナルドハウスが隣接されましたが、当時はこの様な施設がなく、もしあれば利用させて頂いていたと思います。

娘は治療から8年が経ち、病院には通っていますが元気に過ごしております。
“生きる”という事はスゴイ事だなと思います。
私たち家族が経験した事が、今現在小児がんと向き合っているご家族の方への“希望”につながり、前を向いて進んでいただきたいなと思います。

私は小児がんの子を持つ家族で成り立つ団体、『wish heart』という場所で、一緒に闘病生活を共にしたご家族と活動してきました。そのご縁からマクドナルドハウス神戸とのつながりができ、過去の娘の闘病や付き添い生活があったので、神戸ハウスを支援したいと思うようになりました。
団体の代表が「レモネード屋さん」を運営しており、その売り上げで神戸ハウスに必要な日用品、お菓子、飲料などの物品を寄贈させていただきました。
昨年で活動は終了しましたが、この先、マクドナルドハウスのボランティアスタッフとして病気の子供を持つ親御さんたちとお話などできたら良いなと思っています。
最後に小児がんで治療している子どもたちはとても強いです。
あまり弱音を言わないです。私はいろいろな子供たちを見てきて思いました。
子どもの笑顔は本当に宝物です。(幸子さん)

命の大切さを感じた闘病生活

私は小学4年生になる前に病気が見つかりました。
どんな治療をしないといけない、かみの毛が抜けるなんて最初は分からなかった。麻酔をする、手術室に入る(CV)MRI・CT・血液検査すべてその場所の部屋を見せてもらって自分なりに納得して治療をはじめました。
いっぱい不安もあり、しんどい時もあり、でも頑張るしかなかった。
ママからかみの毛が抜けるときかされ、短くカットした。
放射線と抗がん剤の同時進行で2クール目は大変だった。

3クール目の後に、自己血を採取して、大量化学療法の後に造血細胞移植をした。(無菌室で)
なりたくない病気になってしまったけれど、他の子が経験する事のない、してほしくない、命の大切さをたくさん感じました。
病気から8年、高3になりました。JKの生活を楽しみ、私の夢でもあるウェディングプランナーの専門学校に進学が決まりました。
この入院で病気は違うけれど同じ年で心の優しいお友達に出会えました。彼女がお空に旅立った日は、忘れる事もなく、これからもずっと心友です!(莉穂さん)

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お話しを伺った人

山口幸子さん(母)莉穂さん(娘)
兵庫県立こども病院利用ご家族
神戸ハウス支援者
 
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ハウスは温かい気持ちの
詰まったありがたい存在
ハウス利用者松林 瑠美子さん