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ふちゅうハウス「チャリティラッフル 2023」当選発表!

5月より開催していました「ふちゅうハウス チャリティラッフル2023」(ふちゅうハウスを支援する会主催)の当選番号を発表いたします。

ふちゅうハウスでの開催は5年ぶり。

目標500,000円を上回る642,500円の募金が集まりました。

支援企業、ハウスボランティアの方々には景品のご提供と募金にご参加いただき誠にありがとうございます。皆さまのご支援に深く感謝申し上げます。

いただいた募金はふちゅうハウスの運営のため、大切に使用させていただきます。

今回は厳正な抽選を行うために、Excel「ランダム関数」を使用いたしました。

主な当選番号は以下の通りです。おめでとうございます!

 

<当選番号>

【家庭用炭酸飲料メーカー】3657

【スティックブレンダー】6313

【グルメカード2,000円分】1087、2314、5107、6064、6497

【Max Mara バッグ】801、1864

【久世福商店ギフトセット】479、2025

【Dr.Ci:Labo 美白EXクリーム】1199、1599、1950、2671、2814、4448、4613、5569、5733、5846

 

その他の当選番号はこちらのリストをご覧ください

↓  ↓  ↓

2023年ラッフル当選番号

 

当選された方は7月28日(金)までにふちゅうハウスまでお受け取りにお越しください(受付時間10時~17時)。

◆当選番号を事前にチェックし、当選されたラッフルチケットをお持ちください。

 

【景品をご提供いただいた皆さま(敬称略・順不同)】

株式会社ビッグタイム 株式会社Outcome 優悠商会 株式会社ディティジェイ 大河マスク 他

皆さまのご協力に心より御礼申し上げます。

 

ふちゅうハウス

コロナ禍で不安を抱えた小児患者家族が安心して滞在できる環境を整えたい~ふちゅうハウス~

東京都立小児総合医療センターの敷地内にある「ふちゅうハウス」は、入院中のお子さんに付き添うご家族や、遠方から長時間かけて通院するお子さんとそのご家族を全力でサポートしています。年間約500以上のご家族がふちゅうハウスに滞在されています。


しかし皆さんがご存じの通り新型コロナウイルス感染症の拡大以降、ハウスは制限を設けての運営となりご家族の利用状況にも大きな影響がありました。またふちゅうハウスとしてのチャリティイベントが全て中止なってしまいました。
そこでハウスを必要とするご家族に安心して滞在していただくため、さらなる感染対策強化に必要な費用をクラウドファンディングで募ることにしました。

まずはこのクラウドファンディングいただいたご支援で、ベッドルームの空調機材を設置したいと思います。
常に感染防止に備えた生活を強いられる患者ご家族にとって、ハウスが安心して過ごせる場所となるよう、皆さまのご支援をお待ちしております。

<クラウドファンディングサイト>
MOTION GALLERY(モーションギャラリー)
https://motion-gallery.net/projects/DMHfuchu2021

◆実施期間:2021年11月1日~12月10日
◆目標金額:200万円
◆用途:全12室分の空調機材
◆寄付の金額:3,000円、5,000円、10,000円、30,000円、50,000円、100,000円
◆寄付の金額(企業・団体様向け):200,000円(企業・団体様向け)
※寄付金額により返礼品をお送りします

【お問合せ】ドナルド・マクドナルド・ハウス ふちゅう
◆TEL:042-300-4181
◆e-mail:fuchu.house@mail.dmhcj.or.jp
◆Twitter:@fuchu_dmh

2020クリスマス~コロナ禍でも入院中の子どもたちに楽しい時間を~

今年は新型コロナウィルスという目に見えない脅威に翻弄された一年となりました。

ハウスもその影響を受け、募金活動のためのイベントは中止となり、ボランティア活動も制限され、そして何といってもふちゅうハウス開設10年目で初めての一時閉鎖・・・。

夏にはご家族の受入れを再開したものの、今もなお厳しい条件を設けてハウス運営は続いています。そのため利用を希望してくださるご家族の皆さんには、本当にご不便をおかけしております。

ハウススタッフも戸惑いながら、何がご家族を守るために最善なのかを考えては実践の繰り返し。でも、このような前代未聞の状況を経験することで、あらためてドナルド・マクドナルド・ハウスの理念を振り返ることができました。

「病気の子どもとその家族をサポートする」

ふちゅうハウスが隣接する「東京都立小児総合医療センター」は病棟への出入りが厳戒態勢の中、院内保育士の皆さんが入院中の子どもたちが笑顔になるには、密にならずに楽しめることは何か、を色々と考えておられます。そこで院内保育士さんのお話をうかがい、病棟内でおこなわれる子どもたち向けのイベントをハウスもお手伝いさせていただくことになりました。

まず一つはクリスマス会(病院では「お楽しみ会」と呼ばれています)で子どもたちにワクワクをプレゼント。

ふちゅうハウスには、昨年病院内で開催したチャリティバザーで使用したボランティアさん手作りの「宝釣り」セットがあります。「宝釣り」は、屋根から垂れるひもを引っ張ると、プレゼントが釣れる仕掛けになっていて、おうちの窓からは自分が釣ったプレゼントの袋が見えるようになっています。

子どもたちが楽しくお楽しみ会に参加し、自分で「釣った」プレゼントを手に取り喜んでいたそうです。

もう一つは、病棟内に毎年登場するクリスマスツリーオーナメントのリニューアルです。ハウスのボランティアさんや、これまでチャリティバザーの際に手作りの作品をご提供くださった支援者の方々へオーナメント作成を依頼したり、ふちゅうハウスのTwitter上でオーナメントづくりを呼び掛けたりしました。

色々な方々がこの企画に積極的に参加をしてくださり、目標300個のところ、525個の手作りクリスマスオーナメントがハウスに集まりました。フェルトやパッチワークの布で作られたものや、毛糸で編まれた可愛らしいクリスマスモチーフ。どれも作り手の思いが込められています。

集まったオーナメントの様子はTwitter画面でご覧ください↓。

pic.twitter.com/6rCfZjUZEL

オーナメントはハウスから院内保育士さんにお預けし、病棟内のツリーに飾られました。

職員の方々からは、「一つ一つが丁寧に作られていてぬくもりを感じる」「温かい気持ちになれる」「世界に一つの作品、色々と工夫もされている」などのお言葉をいただき、子どもたちからも、「すごーい!作ってみたい。」などと歓声があがり、喜んでもらえたようです。

思いがけないコロナウィルスの脅威に、私たちは不安になり、一体どうしたらよいのかと戸惑うことも多い日々でした。厳しい行動制限が求められる中で、入院中の子どもたちとそのご家族をサポートしたい、笑顔になってもらいたいという思いが届いて良かったと思います。

またこれらの企画を実現するにあたり、東京都立小児総合医療センターの職員の皆さまのご理解とご協力に、あらためて感謝いたします。

ふちゅうハウス

わが子とともに歩む②

~利用ご家族インタビューより~

<ハウスの心地良さ>

ハウスって、ホテルのようなおもてなしはないけれど、程よく支えてもらっている感覚が良いですね。
温かくて心地よい感じ。
それから朝起きて来た時、病院へ行く時、帰ってきた時など、スタッフやボランティアの方から言われる「おはよう」「いってらっしゃい」「お帰りなさい」「おやすみなさい」・・・
この何気ない一言がホッとでき、癒されます。

それからハウスでは滞在する他の患者ご家族とコミュニケーションがとれるのも良いと思います。
話すタイミングがある時、話しかけていただいた時にはできるだけお話しています。「どこから来ていますか?」「お子さんは何歳?」とか。
深い話ができるようになれば、病気の話、経緯なども話し合いことも。
時には子どもに与える食事について、「この(メーカーの)フードプロセッサーがいいよ」とか、「こんなケアの方法があるよ」などの情報交換もできたりします。
ハウスに滞在するお母さんたちとお話することで、子どもの年齢や病状は違っても、一人じゃないんだという安心感をもつことができます。
以前に利用した際、ミールプログラムというお食事の提供があった時に、ママたちが1人ずつ相席になったことがあったんです。話をしていた時、聞き覚えのある方言やイントネーションを聞き、(まさか!)と思い尋ねたら同郷だった時の何とも言えない高揚感は忘れられません。その後もその方とは時間を合わせて夕食を一緒にして、楽しい時間を過ごせたのを覚えています。

<ハンディキャップのあるわが子との生活>

ハンディキャップのある子どもと一緒にいることは、全てがきれいごとでは済まないと思います。

子どもがこんなに頑張っているのだから自分も頑張らないと、と肩に力を入れすぎず、力を抜く時間も大事だと思っています。
子どもって、見てないようで、親の顔色や表情をよーく見ていますから(笑)
余計な心配を子どもにさせないためにも溜め込まないようにしています。
リフレッシュ・・・私にとってその場所がハウスになっています。
子どものこと、病気のこと、たわいのない会話・・・口にすることで力んでいたものがスッと抜けて、また頑張ろう、辛いのは自分だけではないんだよなと気持ちを切り替えることができるのです。

そう今では話せますが、最初は私も気持ちが全くついていかれずにいました。
まず、ハンディキャップのある子との生活について、あまりにも知らないことが多すぎました。
 「呼吸器系って何を指すの?」「吸引って?」
というように、言われている医療用語が分からず、検査内容など、説明を受けても理解ができない。
なので在宅ケアのためのレクチャーを受ける時は、自宅に戻って困らないように必死で覚えました。

そのおかげか、自宅では問題なくケアできたのですが・・・・開始して1か月でなんと自分自身のバロメーターが崩れ、自分が受診する羽目になってしまいました!

それほど今までとは全く違う生活でしたし、私も母親として気負いすぎたんですね。

今振り返ると、病院での付添いや在宅ケアという生活に慣れるまでにかなりの時間がかかりました。また、同居の家族がいることで、その家族にも我慢させてしまっていることが多く、申し訳ないなと思っています。
 
ただ息子にはハンディキャップに関係なく、興味あること、やりたいと思うことをどんどんやらせてあげたいですね。
親として出来る限り色々なことに触れさせて、本人の持っている能力を引き出してあげたいです。
そしてもう少し大きくなり色々と理解できるようになったら、自分が今こうして生活できていること、
それは周囲の多くの人たちのおかげであるということを伝えたいと思っています。
これまで関わってくださった全ての人に感謝の気持ちをもつことができるようになってもらいたいですし、周囲の方に恩返しをしたり、同じように病気と闘っている人たちをサポートできる人に成長してくれることを願っています。

ふちゅうハウス

わが子とともに歩む①

~利用ご家族インタビューより~

<ハンディキャップをもって生まれてきたわが子>

息子に重い疾患があると医師から言われた時は、どうしてよいか分からず、ただただ自分を責め続けることしかできませんでした。
「もっとお腹にいるときに可愛がってあげればよかった」
「妊娠初期に入院を経験しているのに、仕事を続けていたからバチがあたったんだ」と、後悔の思いしか浮かんでこなかったのです・・・

切迫早産で私自身が搬送されてから2か月半後に、息子の「紘矢(ひろや)」は誕生しました。
生まれて4日後には重い呼吸器系の疾患があることを医師から告げられ、そのままNICUで約2年お世話になり、その後は在宅ケアをしていました。

たまたま東京都立小児総合医療センターの廣部先生が、息子の疾患についての症例をご存知だという事で、受け入れをしてくださることになり、地元の病院の先生方とやり取りをはじめてくださいました。
慎重に色々とやり取りを進めていただき、3歳の時に診ていただくことになりました。

息子は今年6歳。この何年かの間には乗り越えなくてはならない難題がたくさんありました。
その難題を一つ一つ、地元の病院の先生方も、東京の先生方も一緒になって悩み、時間をかけて取り組み、そしてクリアできれば一緒に喜んでくれて・・・いつも私たち家族が不安にならないよう支えてくださっています。
しかも治療にあたっては、患者本人の状態を良くすることはもちろん、ケアをする家族が少しでもお世話が楽になるような治療を考えてくださっています。これは退院後も在宅ケアが必要な患者家族にとってはとてもありがたい事なのです。

<ハウスがあるから>

そしてもう一つ、東京での生活の支えになっていたのが「ドナルド・マクドナルド・ハウス」です。

普段は朝食をとった後、9時からの面会に間に合うよう病院へ向かい、21時の面会終了時間まで病室に付添い、ハウスに戻ってから夕食、お風呂、洗濯を済ませてから寝る生活です。紘矢がなかなか寝てくれない時は、戻りがもっと遅くなることも。でも日中少しでも病室から出られる時には、ちょっとでもハウスに戻ってゆっくりお昼ご飯を食べてリフレッシュするよう心がけています。

地元から夫が来てくれたりして時間が取れる時には(息子よ申し訳ない!)と思いながら、普段頑張っている自分へのご褒美と言い訳をしつつ、最寄り駅の方まで足を延ばしてお買物をしたり、本屋さんに行ったり。今回のハウス滞在時には、息子の誕生日が近かったのでハウスに戻ってプレゼント作りにも時間を使っていました。こちらで出来る自分の仕事を進めることもありますね。

「ドナルド・マクドナルド・ハウス」は、私のように自宅から離れて子どもの治療に付添う親にとっては、かなり助かる存在です。
もちろんマンスリー等のアパートを借りることもできますが、全て一から揃え、生活全てを自分でこなしながら子どもの見舞いや付き添いをするのは想像以上に大変なことです。
体力的にも、時間も、費用面でも・・・。
ハウスがあることによって子どもの待つ病室から近くに滞在でき、さらにそこで生活が維持できるのはとてもありがたいことだと実感しています。

次回は引き続きハウスについて、それから息子さんへの思いを語っていただきます。

ふちゅうハウス

ふちゅうハウス チャリティラッフル2018 当選発表!

チャリティラッフル(募金くじ)の当選者が決定いたしました。

多くの企業・団体・個人の皆さまにご賛同いただき、沢山の景品をご提供いただきました。

この場をお借りして厚く御礼申し上げます。

いただいた募金はハウス運営のために大切に使わせていただきます。

 

主な当選番号は以下の通りです。 おめでとうございます!

当選された方は2018128日(土)~1231日(月)10001700

に、ふちゅうハウスまでお受け取り願います。

 

<当選番号>

★象印 ホームベーカリー

当選番号:6373

★テンピュール 枕

当選番号:15854469

★立川・府中アスレティックFC選手サイン入りレプリカユニフォーム

当選番号:6229

★ネスカフェ バリスタ

当選番号:78689786

Proscenic  コードレス掃除機

当選番号:8567

★アイリスオーヤマ ふとん乾燥機

当選番号:437

★東京ディズニーリゾート ペアチケット

当選番号:657

JAマインズ 地元野菜 500

当選番号: 873395105802406

28844556499958506693

68556925698274968446

91239231941296889883

 

上記以外の当選番号は下記よりご確認ください。

ふちゅうラッフル2018抽選結果

当選された方々には景品のお受け取りの際にハウスをご見学していただき、ハウスへの理解をより深めていただければと存じます。

皆さまのご来訪をお待ちしております。

ふちゅうハウス

地元の病院で心臓の疾患がみつかり、東京都立小児総合医療センターへ転院、約2か月の入院生活の際にご両親がふちゅうハウスを利用されました。

3月の退院して間もないころ・・・

今年3月に退院後、先日検査に伴う入院のために再びハウスを利用、患者さんに外泊許可が出た時には、ハウスに来られ元気な姿を私たちに見せてくれました!

春にママの腕の中にスッポリ収まるくらいの小さなベビーが、すっかり大きくなって動きも活発になりました。

「最近自己主張が強くて」と言うママ。でもそれも元気になったからこその悩みですよね。

チェックアウトの日に、いただいたメッセージをご紹介します。

『滞在中、23日息子の外泊許可が出て、ほとんどの時間をリビングで過ごしました。

 毎日ボランティアの方がすみずみまで清掃してくださるので、ハイハイやつたい歩きをしたい盛りの息子と安心して楽しい時間を過ごすことができ、嬉しかったです。

 東京の乾燥した空気に体が慣れない中、加湿器の貸し出しや、水の配布があり、大変助かりました!! 物干しありがとう~!!! 気づいたことと言えば、赤ちゃんをお風呂に入れる時に滑りやすかったので、マットやベビーバスの貸し出しがあるといいかなあ…と思います。

スタッフの皆さんが息子のことを覚えていてくださって、「大きくなったね~!」と声を掛けていただいたことが一番嬉しかったです。今後も物品の寄付などでハウスを支援したいと思います。ありがとうございました。』 

 ハウスがいつもキレイなことへの感謝の言葉や、毎日の声がけが嬉しかったというメッセージをいただくと、私たちハウスを守るものとしてとても嬉しいですし、励みになります。

私たちもまた、ご家族からの「ありがとう」に支えられているのです。

ふちゅうハウス 渡井京子

思いを一つに。~3ハウス合同ボランティア交流会~

昨年行ったさいたまハウスでの交流会が好評につき、今回は、とちぎハウスとさいたまハウスの皆さんをお迎えし、ふちゅうハウスでの合同交流会を開催いたしました。

「ボランティア交流会」ということで、企画から、テーブルを彩るスイーツの準備、会場づくりまでをふちゅうハウスのボランティアさんが協力しお迎えに備えました。

まず、事務局の中島コンサルタントより「ボランティア活動で大切だなと思うこと」をテーマに話があり、ボランティア活動においては、「創造性」が必要であることを述べられました。

例えば、ハウスボランティアは日頃、支援の対象の患者ご家族とはあまり接することはなくとも、(どんな風にこのキッチンを使うかな)とか、(どうしたらもっと使いやすいかな)などに思いを馳せながら活動することです。

これは一つの「相手を思いやる」行動であり、これがボランティア活動の根本となります。そして一人一人の「思いやり」の連鎖が、大きな支援の力になるのだと改めて実感できました。

講話の後は、テーブルごとに自己紹介をしたり、それぞれのハウスについて発表しあったりして、他ハウスとの地域性による相違点や特徴あるボランティア活動を知り合うことができました。

またハウス内をご案内した際には、さすがはハウスを支えるボランティア同士、室内のちょっとしたインテリアや備品の収納法などについての質問が飛び交いました。

それはやはり皆が「ハウスをより良くしたい」「宿泊のご家族に心地よく使ってもらいたい」という気持ちからでしょう。

ハウスのボランティアは、高校生から80代の方まで、まさに老若男女、始めるきっかけも様々ですが、どのハウスのボランティアさんも皆思いは一つなんだと強く感じられたひと時でした。

ふちゅうハウス

病気と闘う家族であり、ハウスボランティアであるということ②

ふちゅうハウスのボランティアとして活動を始めて1年あまりの馬場玲子さん、実は4年前に息子さんの疾患がみつかり、闘病生活を送っています。その時に東大ハウスを利用し「応援してもらった」経験から、自宅から通える場所にあるふちゅうハウスのボランティアに応募されました。

「病気と闘う家族であり、ハウスボランティアであるということ」という内容でお話しをうかがっているシリーズの2回目となる今回は、『振り返ってみて、何が家族にとって応援だったのか、そして実際にボランティア活動をしてみて』というお話しをうかがいました。

★1回目のお話しはこちら⇒病気と闘う家族であり、ハウスボランティアであるということ①

恩返しの気持ちで


馬場玲子さん

もともとボランティアにすごく関心があるということではなかったんです。正確に言うと、以前に福祉に関わりのある仕事をしていたので、全くボランティアに興味が無かったわけではなかった、と言うべきでしょうか。
実際に職場でボランティアの人に来てもらったりしていましたからね。でも自分が(ボランティアを)やろうとまでは思っていませんでした。

私がボランティアに応募したのは、やはり恩返しがしたいという気持ちからです。突然突き付けられた息子の病気から闘病生活を余儀なくされましたが、ハウスがあったことで本当に助かったので、その恩返しがしたいと。
ふちゅうハウスのことは、東大ハウスで寄付をしたときにいただいたニュースレターを読んで府中市にもハウスがあることを知っていました。そしてある時自宅のポストに入っていたタウン誌にボランティア募集の記事があったので、とりあえず「説明会に行ってみよう!」と思ったのがきっかけです。

絶対に忘れてはいけないあの時の気持ち

説明会の当日、ハウスに入った途端よみがえったんです。自分が利用家族であった時のことが。そして色々と助けてもらった時の気持ちも。
「あ~、この気持ちは絶対に忘れてはいけないな」とあらためて強く思いました。闘病生活を思い出して辛くはないかと聞かれますが、全然、辛くはないです。やはり皆さんに応援してもらったことで乗り越えられましたし、それが無ければ乗り越えられなかった程、切羽詰まった心境だったと思います。


ふちゅうハウス エントランス

お子さんと共に病気と闘っているお母さん、皆さんが思われると思うんですが、やはり自分の子どもに大きな病気がわかると、「どうして元気に産んであげられなかったんだろう」という思いがずーっとまとわりついて離れないのです。そのうち「私はなんでここにいるのだろう」って、とんでもないことまで考えてしまったりして…どうしても自分を責めてしまいます。
でもそんなことを考えながらもハウスに戻ると温かな空間が待っていて、いつも応援してくれる方たちがいる、だから頑張ろうと。その繰り返しでした。

あの時思いつめずに済んだのはハウスがあったからだと今でも思います。

何が私を「応援」してくれたのか

今思うと、何が「応援」だったのでしょう。

まずハウスそのものが清潔で家のようにくつろげる空間であり、部屋に入れば一人にもなれるといった居心地の良いところだったことが挙げられます。あとはやはりナイトボランティアさんの存在。夜遅くにハウスに帰ってもさみしくない(笑)。

それから、知らない土地での入院生活は色々と不便でしたが、買い物に行くときなどはスタッフの方が地図をもとに教えてくれましたしキッチンでは温かいものを食べたり飲んだりできる。
そうそう、入院中息子が食事をとれなくなってしまった時に「好きなものを作って持ってきていいですよ」と医師から言われた時も、ハウスにキッチンがあったおかげで食事を作って温かいうちに届けることができました。

そんな「一人ではないんだ」「支えられているんだ」と感じる小さな事一つ一つが、私のような病気と闘う子どもの家族にとっては「応援」だったのだと思います。退院してしばらく経ってからでも募集記事を見た時にその時のことが走馬灯のようによみがえり、迷わず応募したのです。

ボランティアになって思うこと

恩返しの気持ちでボランティアに応募しましたが、実は自分の為にもなっています。
息子の闘病の為に仕事を辞めて、それで元気になってくれたのは良い事ですが、さて自分はこれからどうしようと考えてもいました。再就職するにはまだまだ(息子のことで)心配事もあるし、という背景もありました。そんな時に始めたボランティア活動でしたので、まずは社会と触れ合っているという感覚を得られました。

ハウスでは年齢や住まいなど、実にいろいろな方と接することが多く興味深いですし、一緒に活動する方から色んなことを教えてもらい、「こんな道具をこんな風に使えば楽に汚れが落ちる!」なんて、参考にもなり楽しく過ごしています。

時々、お掃除などが大変な日もありますが、私はハウスを利用した経験から施設がいつもきれいであることで気持ちよく過ごせることを知っているので、それがモチベーションになっています。

こういったボランティア一人一人の活動が家族の支えになって、辛いことが少しでも和らぐことを私は経験しているので、ハウスでの活動が面倒だとは思いません。

ありがとうって言われるってすごい!

それから、活動を終えて帰るときなど、スタッフの方に「ありがとうございます」って言われるんです。それがすごく嬉しくて。「ありがとうって言われるってすごい!」って(笑)。
なんでもないような事ですが、嬉しいものですよ。今では自分もスーパーなどに買い物に行った時は自然と「ありがとう」と言えるようになりました。

一歩を踏み出す大事さ

活動を通じて何かをやろうと思った時の、その”一歩”を踏み出す大事さというのをあらためて感じました。私は息子のことで縁があってハウスを知り、恩返しのつもりで始めたボランティアでしたが、実は自分にとってもプラスになりました。外に出て色んな人と関わるって大事だなと。
私は踏み出して良かったと思います。気持ちがあっても行動に移すのはなかなか難しい事なんですけどね。

本当はもっとボランティア活動を広めたいのですが、私たちの年代は、正直子育てにもお金がかかるし仕事を持っている方も多いのでなかなか声は掛けづらいというのもあるでしょう?でも「誰かの応援をしたい」と思っている方には是非ボランティアを勧めたいです。

余談になりますが、ランドセルをアフガニスタンに送る支援があるよという話もハウスで一緒になったボランティアさんから聞いたんです。息子は5~6年生の時ほとんど学校へ行かれずききれいな状態だったので、荷造りして送ってみました。そんなことも含めて、世界がすこしずつ広がっていく感じがしています。

お話しを聞いて・・

辛い経験もある中で、いろいろと想いを語っていただきありがとうございました。
今後はハウスイベントなどにも関わってみたいとのこと。病気と闘うご家族の応援をし、それが自分の世界を広げていくことにもなっているというお気持ちが素晴らしいと思いました。

誰かのために、が自分のために。そんな支援の輪が広がっていくと良いですね。

ふちゅうハウス

病気と闘う家族であり、ハウスボランティアであるということ①

ちょうど1年前にふちゅうハウスのボランティアに登録し、現在月に3~4回のペースで活動している馬場玲子さんにお話を伺いました。
馬場さんは以前、息子さんの疾患がわかり、転院先の東京大学医学部附属病院に隣接する東大ハウスを利用しました。今回は利用家族としての想い、そしてボランティアとして活動を始めるまでを語っていただきました。

ある日検診で

うちの子は・・・急だったんです。これまで全く問題なく元気で過ごしてきたのですが、学校の検診で病気がみつかり近くの病院で入院することになりました。
しかしなかなか良くならず、このままだと大変なことになると東京大学医学部附属病院への転院が急遽決まりました。
当時は仕事をしていたので家にも帰れず、病院と職場の往復で・・・まさか東大病院まで行くことになるとは思ってもみませんでした。転院となったことで仕事を続けることは諦めました。

入院が始まってからしばらくは一般病室での付き添いだったのですが、容態が悪くなりICUに入ることに。付き添いは無理となり、そこで初めて医師からハウスのことを教えてもらったのです。
「こういう施設があるのでお子さんのそばにいてください。」と。

ハウスとの出会い

ハウスのことを全く知らないまま、とりあえずパンフレットだけもらい電話をしました。こちらの状況をお話したら親切に対応していただいて、宿泊が決まりました。

ハウスを利用したのは2週間くらいです。手術の前日は一般病室で子どもと一緒に泊まって良いと許可してもらったので、一日外泊をし、術後またICUのためハウスに泊まり・・・といった感じです。

心臓の疾患だというのと、突然始まった闘病生活ということもあって、そこでずいぶんと命というものと向き合うことになりました。
手術の説明の時にも、心臓を一旦止めてなんて言われ、ものすごい緊張感がありました。

10歳ともなると一人で病室に泊まっている子もいたのですが、息子はこれまで病気一つなく家族と離れたこともなかったので、突然大きな不安が襲ってきた様子でした。

ふちゅうブログ①

それを医師が配慮をしてくださって、ICUに入っている間も近くにお母さんがいられるようにとハウスを紹介してくださったのだと思います。
先生方にとっても親が近くに待機していた方が良いという事なのでしょうね。術後「お子さんが暴れているのですぐに戻ってきてください!」とハウスに連絡がきたこともありました。本当に遠慮なく(電話が)かかってきました(笑)。

最大限に子どものそばに寄り添えましたし何より歩いて病院と行き来ができるのは良かったです。2ケ月半の入院期間を経て退院し、半年後にもう一度手術があったので1か月ほど入院しました。
期間中ICUに2週間くらい入りましたのでその時またハウスを利用しました。

ふちゅうブログ③

ナイトボランティアが心の支え

実は・・・ハウスを利用したといっても、朝早くから病院にいて遅い時間に子どもが寝付いてからハウスに帰ったので、滞在は事務室も閉まっている夜がほとんどでしたので、ハウスを見回ってくれるナイトボランティアさんに会えることが楽しみでした。

夜遅くに帰って来てダイニングでご飯を食べていると、見回り中のナイトボランティアさんが話しかけてくれることがよくありました。ごくごく普通の会話ですけど、この「普通の会話」というのが入院生活ではなかなかする時が無いんです。もちろんベッドの上の息子とは話しますけど、ドクターや看護師さんとは病気のことばかりですしね。
ナイトボランティアさんから、「ここ(ハウス)にはこんな特技をもったスーパー主婦がいるんだよ。」とか、ご自身の出身地の話などを聞く時間が、私にとって病院から離れて普段の自分に戻れる貴重な時間でした。

ハウスは家庭的な雰囲気でホッと落ち着ける場所、そして部屋に入れば一人にもなれるというところが良かったです。それからキッチンがあったので温かいご飯を食べられたのも嬉しかった。病室で食べるご飯は味がしないのですが、ハウスに戻ってきてから食べるご飯は美味しかったんです(笑)。

また「おかえりなさい」と優しく声をかけていただいて、今思うと全てが安らぎでした。その安らぎが、私にとって闘病生活を乗り切る一番の「応援」でした。
当時は必死で、振り返る暇もありませんでしたが、後からじわじわと1人ではなかったんだな、という想いが込み上げてきました。

あれから4年、息子は現在中学3年生ですが、服薬もあるので月に1度は外来受診がありますし、年に1回は検査入院もあります。しかしあの時乗り越えられたのは皆さんに応援してもらったおかげだと今でも思っています。
息子からも、呼んだら直ぐに来てくれて嬉しかったと言ってもらえました。

ふちゅうブログ②

突然やってきた闘病生活ですが、ハウスでお世話になり応援してもらったおかげで治療に専念できました。
「応援してもらったから今度はその恩返しをしたい」そんな思いがボランティアに応募するきっかけとなったのです。

次回は、いよいよ馬場さんがふちゅうハウスでのボランティアに応募し、活動に入るお話をお届けします。

ふちゅうハウス

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